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1.
お年寄りと税金
老人に対して、税金面で何か優遇措置はあるのですか?
2.
医療費控除
確定申告の際の医療費控除はどの範囲まで控除ができますか?
3.
通院費用
通院のためのバス代または医師の往診を受けるために支払った送迎の車代は医療費控除の対象として認められますか?
4.
差額ベッド料金
入院に際し、当初相部屋に空きがなく、やむを得ず個室に入りました。 この場合個室の料金も医療費控除の対象として認められますか?
5.
食餌療法にもとづく食品購入費用
息子が患い、医師の指示により自宅で自然食品による食餌療法を行っています。 医師の指示であることから、この自然食品の購入費用を医療費控除の対象として認められますか?
6.
漢方薬
漢方薬店で漢方薬を購入して服用していますが、この購入費用を医療費控除の対象として認められますか?
7.
メガネの購入費用
母親が強度の近眼と老齢のために、メガネを生計を一にする息子が購入しました。これらの購入費用は息子の医療費控除の対象として認められますか?
8.
寝たきり老人等のおむつ代
寝たきり状態の父親が入院しています。生計を一にする息子が父親のおむつ購入費用を負担しています。この購入費用は息子の医療費控除の対象として認められますか?
9.
特定扶養親族
私の子供は19歳ですが学校に行かずブラブラしています。この場合でも特定扶養親族の控除が受けられますか?
10.
寡婦(寡夫)控除について
寡婦(寡夫)控除って何のことですか?



1. お年寄りと税金
Q.
老人に対して、税金面 で何か優遇措置はあるのですか?
A.
お年寄りの方を対象とした所得税の特典として、お年寄り本人が受けられるものと、お年寄りを扶養している人が受けられるものとがあります。
お年寄り本人が受けられる特典 老年者控除が廃止になり本人が寡婦(寡夫)の要件にあてはまれば老年者(65歳以上)でも適用とされることになりました。
お年寄りを扶養している人が受けられる特典 親族を扶養している人は、通 常の場合、扶養控除として一人につき38万円を所得金額から控除することができますが、その親族が老人扶養親族である場合には、その老人扶養親族一人につき48万円、同居している老親等の場合には58万円、老人扶養親族で同居している特別 障害者の場合には83万円、同居している老親等が特別障害者の場合には93万円を、それぞれ所得金額から控除することができます。
★なお、老人扶養親族とは、年齢が70歳以上で、合計所得金額が38万円以下で、扶養控除を受けようとする人と生計が同一であること等の要件があります。
お年寄りの配偶者が受けられる特典 通常の場合の配偶者控除は38万円ですが、その配偶者が年齢70歳以上である場合には48万円を控除することができ、その配偶者が同居している特別 障害者に該当する場合には配偶者控除額は83万円とされます。また、このほか、障害者控除として40万円が控除されます。
   

2. 医療費控除
Q.
確定申告の際の医療費控除はどの範囲まで控除ができますか?
A.
あなたが、あなた自身や家族(あなたと生計を一にする配偶者や、その他の親族)のために医療費を支払ったときは、昨年中に支払った医療費の額(保険金などで補てんされた金額は除きます。)から、所得金額の合計額の5%に相当する金額と「10万円」とのいずれか少ない金額を差し引いた残額(ただし、200万円を限度とします。)を、医療費控除として所得金額から控除できます。

医療費の範囲 医療費は、次に掲げるもののうち、その病状に応じて一般 的に支出される水準を著しく超えない部分の金額をいいます。

医師・歯科医師に支払った医療費や治療費
治療又は療養に必要な医薬品の購入費
病院などに支払った入院費
あん摩マッサージ指圧師、はり師などに支払った施術費(病気治療のものに限ります。)
保健婦、看護婦など療養上の世話を受けるために、特別 に依頼した人に支払った費用
分べんの介助を受けるために、助産婦に支払った費用
なお、医療費控除を受けるには、「医療費控除の明細書」の添付が必要となります(セルフメディケーション税制の適用を受ける方は「セルフメディケーション税制の明細書」)確定申告期限から5年間領収書は自宅で保存する必要があります。

3. 通院費用
Q.
通 院のためのバス代または医師の往診を受けるために支払った送迎の車代は医療費控除の対象として認められますか?
A.
医師・歯科医師・指圧師・助産婦などによる診療・治療・施術または分べんの介助を受けるために必要な通 院費用・医師などの送迎のために必要な費用で通常必要なものは医療費控除の対象として認められます。  しかし、電車・バス等による通 院費用で一般的に支出されるもの以外は医療費控除の対象として認められません。したがって自家用車のガソリン代や駐車場の料金などは医療費控除の対象とはなりません。

4. 差額ベッド料金
Q.
入院に際し、当初相部屋に空きがなく、やむを得ず個室に入りました。 この場合個室の料金も医療費控除の対象として認められますか?
A.
差額ベッド料金については、病状によりその個室を使用する必要がある場合や、病院の都合で相部屋を使えず、やむを得ずその個室を使用しなければならないような場合には、医療費控除の対象になります。

5. 食餌療法にもとづく食品購入費用
Q.
息子が患い、医師の指示により自宅で自然食品による食餌療法を行っています。 医師の指示であることから、この自然食品の購入費用を医療費控除の対象として認められますか?
A.
自宅で行なう食餌療法にもとづく食品の購入費用は、医療費控除の対象として認められません。

6. 漢方薬
Q.
漢方薬店で漢方薬を購入して服用していますが、この購入費用を医療費控除の対象として認められますか?
A.
治療又は療養に必要な場合には、医療費控除の対象となります。
ただし、漢方薬は、治療又は療養のために効能があるほか、疾病の予防や健康の増進にも効能があるため、その漢方薬が「医薬品」であることに加えて、その費用が治療又は療養に必要なものであることが必要となります。
なお、「医薬品」に該当しない漢方薬の購入費用は、医療費控除の対象とはなりません。

7. メガネの購入費用
Q.
母親が強度の近眼と老齢で難聴のために、メガネを生計を一にする息子が購入しました。これらの購入費用は息子の医療費控除の対象として認められますか?
A.
医師等の診療を受けるために直接必要でないメガネの購入費用は医療費控除の対象とはなりません。 手術後の保護用メガネ・斜視用メガネ・幼児の弱視用メガネのように医師による治療上必要なものは、医療費控除の対象になります。確定申告の際には、メガネの領収書の他に治療の対象となる疾病や治療を必要とする症状であることが証明された処方せんの写 しを確定申告書に添付します。

8. 寝たきり老人等のおむつ代
Q.
寝たきり状態の父親が入院しています。生計を一にする息子が父親のおむつ購入費用を負担しています。この購入費用は息子の医療費控除の対象として認められますか?
A.

医師による「おむつ使用証明書」がある場合に限り、医療費控除の対象として認められます。 なお、医療費控除の適用を受けるためには、確定申告書に「おむつ使用証明書」とおむつ代を明記した領収書(患者の氏名および成人用おむつ代であることが証明されたもの)を添付するか提示する必要があります。 また、前年におむつ代の医療費控除を受けた者であって、2年目以降に寝たきり状態及び尿失禁の可能性があることが確認できる「主治医意見書」があれば「おむつ使用証明書」に替えられます。


9. 特定扶養親族
Q.
私の子供は19歳ですが学校に行かずブラブラしています。この場合でも特定扶養親族の控除が受けられますか?
A.

受けられます。この制度は学生をかかえる家庭の教育費がかさむことを勘案して割増控除を認めるものですが、要件は年齢19歳以上23歳未満の者というだけで、学生かどうかは要件ではありません。ですから特定扶養親族の控除63万円の適用を受けることができます。


10.   
寡婦(寡夫)控除
Q.
寡婦(寡夫)控除って何のことですか?
A.

控除額・・・27万円(特定の寡婦は35万円)。寡婦 ・・・?夫と死別した後、再婚していない人で合計所得金額が500万円以下の人をいいます。?夫と死別または離婚した後、再婚していない人で扶養親族または所得が48万円以下の子を有する人をいいます。なお、扶養親族である子があり、かつ、合計所得金額が500万円以下の寡婦を「特定の寡婦」といいます。寡夫・・合計所得金額が500万円以下であり、妻と死別または離婚した後、再婚していない人で、生計を一にする子がいること。この場合の子は総所得金額が48万円以下で他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限られます。